やっぱり手作りパンが好き

ご家庭でのパン作りをとことん応援します。長年のベーカリー経験とパン教室経験にもとづく、超解りやすい解説を心がけています。

しっとり柔らかレーズンパンの作り方

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いや~レーズンパンって本当に美味しいですよね~

甘いパンでも食パンでもハード系でも、どんなパンに入れても合うのがレーズンだと思いますが、皆様はどのようなレーズンパンをお作りでしょうか?

 

レーズンパンは大きく焼くと潰れやすいのはどうしてか・・・?というお悩みにお答えした記事は以下をご覧いただくとして、

 

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今回は

 

1 レーズンの下処理はどうしたらよいか??

 

2 レーズンはどうやって生地に練り込むのが良いのか???

 

3 しっとりふんわりとしたレーズンパンを作るテクニックとは??

 

 

ということで、みんな大好きレーズンパンではありますが、意外とすぐに硬くなってしまったり、なかなかふんわりとはいかないという方々のために、お役に立つであろうテクニックをご紹介していきたいと思います。

 

 1 レーズンの下処理はどうしたら良いのか?

 

レーズンにも色々あることは皆さまもご存知だとは思いますが、やはり一番多く出回っているのはカリフォルニアレーズンという青黒い干しブドウでしょう。

 

パン屋さんで購入するぶどうパンのほとんどがこのレーズンを使用していると言っても良いと思いますし、製菓材料店で常備売られているのもこのタイプのレーズンになると思います。

 

ですので今回はこの一番オーソドックスなレーズンを使うことを前提として説明していきたいと思います。

 

レーズンを購入されてから、それをそのまま食べるという方もおられるとは思いますが、時々ジャリっとした感触に出会うことがあると思います。

本来は生食のレーズンと言うのは、しっかりと異物を取り除かれていていますので、このようなことはあまりないはずですが、特に業務用の大袋や箱入りなどの場合には安い代わりに枝とかジャリなどが混入している時がままあります。

 

また、洗ってみるとわかるのですが、意外と汚れているんだな~と感じることがあります。

 

基本的には天日で干したものにはどうしても風で運ばれてきた様々なものが付着するわけですから、どうしたって一度洗ってから使うというのが理想だとは言えますよね。

 

ただし、干したものを洗うということは、果肉の表面にある旨味まで流れてしまうことになりますから、若干味が落ちるということは事実です。

 

しかしやはりそれでも異物混入と言う訳にはいきませんので、洗ってから使うというのが一般的なのであり、ならばどう洗うか、洗った後に何か処理をするべきなのかが気になるところだと思うのです。

 

そこでレーズンの洗い方なのですが、水やぬるま湯などで軽く洗うのが理想的だと思います。

ごしごし洗ったり、長い時間水に漬けたりすると極端に味が落ちてしまいます。

また、洗って水分をふき取った後にラム酒やワインなどを振りかけて混ぜておくことで、果肉が柔らかくなり、味も格段に美味しくなり、パンの水分を奪うことなくパン自体も美味しくなるという効果があります。

 

その他、数種のハーブパウダーを混ぜたり、数種のお酒を同時に使うことで、オリジナルの味と香りを付けることが出来ますが、レーズンの美味しさそのものを味わいたいのであれば、あまり余計なものは入れない方が良いでしょう。

 

 

ここでポイント

レーズンを水やぬるま湯で洗って洋酒を振りかけても、果肉がほんの少し柔らかくなるだけであまり変化はありません。 また、多めに洗って保存しておくと臭みが出てしまうこともあります。 それを防ぐためにおすすめなのは蒸し器で蒸すことです。 レーズンが少し膨らんでくる位蒸すことで、しっかりと内部にまで水分が浸透してとても柔らかいレーズンになります。 その状態で洋酒を振りかけて保存しておくと、いつまでもしっとり柔らかいレーズンが完成します。

 

ただ、柔らかいレーズンというのは生地に混ぜる際にはとても混ぜづらくなります。

せっかく柔らかくしたのに、混ぜる際にちぎったり潰したりしてしまっては元も子もありませんので、混ぜ方について説明しておきましょう。

 

 

 2 レーズンはどうやって混ぜ込むのが良いか?

 

さっと洗った程度のレーズンでしたらとてもしっかりとしていますから、どのような混ぜ方をしても問題はないでしょう。

しかし、蒸し器で蒸したレーズンはとても柔らかいですので、混ぜ方にはちょっとした工夫が必要となります。

機械で混ぜるなどは問題外で、当然ながら手で生地に混ぜていくことになりますが、

 

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このように生地を出来るだけ広く延ばしておき、そこにレーズンをなるべく均等に広げ、そして巻き込んでいきます。

少し休ませたら、棒状になった生地を平たくなるように押して、さらに縦に巻き込んでいきます。

立体になりすぎましたら押して平たくなるようにしておきます。

そうすることで、レーズンにも生地にも負担をかけずに混ぜることが出来ますよね。

 

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例えばこんな風に麺棒でぎゅっと伸ばすのはNGですし、

 

 

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このようにズリズリするのもNGです。

果肉が破けないように慎重に、混ぜるというよりも散らばすと言った方が良いかもしれませんね。

 

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そして成形の際にもこのようにレーズンが破れることなく、生地にもダメージのない状態になるようにしましょう。

 

3 しっとりふんわりとしたレーズンパンを作るテクニックとは??

 

今回のテーマはしっとり柔らかいレーズンパンですから、ハード系の説明は控えます。

ということで比較的柔らかい生地で作るレーズンパンと言うことになる訳ですが、レーズンそのものは今回説明した蒸すという方法でとても柔らかくなりますので、生地について説明しておきましょう。

 

まず、柔らかいレーズンを滑らかに混ぜ込んでいくために、出来る限り水分の多い柔らかい生地を使いましょう。

油脂は多い方が滑らかになりますから、レーズンも混ぜやすくはなりますが、油脂や砂糖や卵などの副材料の多さよりも、まずは生地を出来るだけ柔らかくすることが大切です。

レーズン入りのパンを作ろうと思うと、特に機械で混ぜたりした場合、あるいは果肉を破いてしまった場合などでは生地がベトベトしてしまい、作業がしづらくなります。

しかしそれは果肉がベタベタとしているだけで、生地が柔らかいわけではありませんから、完成品はどうしても硬いパンになってしまうのです。

 

出来れば超柔らかい生地を作って、絶対に果肉を痛めない作り方が出来れば、それはそれはソフトなパンになることでしょう。

 

また、レーズンの量はあまり多くない方がパンはしっとりします。

 

たくさん入れてしまうと、洋酒でペーハーが下がり、日持ちはしますししっとりはしますが、ソフトなパンと言う訳にはいかなくなります。

あくまで好みの問題ですが、柔らかいレーズンパンを作りたいと思うのであれば、レーズンはあまり多く入れない方が無難なのです。

 

いやしかし、どうしてもたくさんのレーズンを入れたい・・・と言う方の場合は

 

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蜜、ガールさんのHP

 

上記のように広げた生地にレーズンをちりばめ、四分割しては重ねて押し、伸ばしてまた四分割しては重ねて押し・・・を優しく繰り返す方法をおすすめします。

 

このやり方でもある程度は果肉を切ってしまいますが、ズリズリするよりは安全です。

 

超柔らかい生地に挑戦して、さらにレーズンを蒸してお使いいただけたら、柔らかいレーズンパンはもう目の前ですが、ある程度のダメージには耐えうる生地にしておくことで、なおさら柔らかいパンを作ることが出来ます。

 

その為におススメなのが発酵種です。

 

詳しくはこちらをご覧ください。

 

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発酵種を使うことによって生地の伸展性が向上し、分割や成形などのダメージを軽減してくれるだけではなく、焼成後の日持ちやしっとり感にも違いが現れます。

いつものパン作りにプラスして対紛20~30%発酵種をプラスするだけで、確実に美味しさもアップし風味もアップし、そしてしっとり感が長持ちします。

 

この、蒸しレーズン+超柔らかい生地+発酵種によって、何とも柔らかいレーズンパンが完成することでしょう。

 

そもそもレーズンパンがなんか締まった感じになってしまう、すぐに硬くなってしまうというのは、レーズンがパン生地の水分を奪ってしまうからです。

ですのでそのレーズンを柔らかくしておくことで、逆にレーズンの水分がパンに移行していつまでも柔らかいパンとなる訳です。

洋酒をしみ込ませるというのも、味や風味ももちろんですが、レーズン内部から洋酒のアルコールうまみ成分がパンに移行していくことによって雑菌の繁殖を抑えてくれますので、旨味+抗菌作用もある訳ですね。

 

蒸して柔らかくなったレーズンと言うのはとても食べやすく美味しいです。

干しブドウと言う概念が???と思えるほどに美味しいレーズンになります。

どうぞお試しくださいませ。